8.5 漁場

芝浦

    芝浦晴嵐 広重 国会図書館

東京湾の港区側、現在の新橋から田町周辺までの地域 徳川家康が移封以前からある漁場で、貝類、ウナギ、芝海老、カレイ、黒鯛などが獲れ, 将軍家に鮮魚を献上するお役を務めていました。

広重は帆架の停泊中の漁船の、舵の構造・格子作りの側面まで描きました。遠方の漁場が広く広がり、大勢の漁師が乗った漁船が見えます。江戸近郊の芝浦は漁場に恵まれていた事が分かます。

       芝浦の帰帆 渓斎英泉 国会図書館

夕暮れに荷を満載した多くの帆船が芝浦浜へ向かって帰る状景を描きました。

「帰帆」は近江八景「矢橋の帰帆」(広重)が有名で、広重は背景に近江富士とも言われている三上山を背景にしていますが、英泉は富士山を背景としました。

       近江八景 矢橋の帰帆  広重 

洲崎 (すざき)

品川宿から目黒川に沿って北東の方角に、岬のように海に突出した洲です。明暦元(1655)年課せられた伝馬役を拒否した人々が移住させられて南品川漁師町ができた。先端には洲崎弁天堂があり、品川宿と鳥海橋が結んでいました。

    品川すさき 広重 国会図書館

獲った魚を幕府の御膳所へ献上していた。江戸の特産物として有名な浅草海苔は、ここから南にある海苔採取場で養殖されたものが原料となりました。

関東江戸風土記 リターン